新ドイツ零年/ジャン・リュック・ゴダール


…ここまでくると、ちょっとよく判らんのですね…
映画や映像素材の引用があるあの「映画史」の手法がはじまると。
それでも戦慄してゾッとさせられるのですが。
退屈な感じなんて全然無いけど、ちょっとよく判らなかった。
全体的に寒々しく、重い空が印象的。
私の好きな乾いた日差しは出てこない。
毎度言ってるけど、音が凄い。ザクザクにコラージュされたのは映像だけじゃなく、音も。
唐突に放り込まれるクラシック名曲の部分部分。
終盤に登場する楽団や合唱団は空の重さ共々アンゲロプロスを思い起こさせた。
それにしても、邦画でもコレぐらい凶暴な音のミックスのがあってもいいのに。
結構訳してくれない本作を観て、自国語でこの音響を聴きたい、と思ってしまう。