2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 エンド・オブ・ザ・センチュリー

名言 パンクの哲学とは最低のものを全部集めていいものに変えることだ ラモーンズが如何に唯のいかしたロックンロール・バンドであったかが明らか。 ブラジルでの人気、の件が好き。 三人も故人なんだものな、酷い。 ロックンロールは儚きものよ。

 フェスティバル・エクスプレス

ロックが抵抗文化やら反体制やら左翼よりの思想やらと幸福な関係を築くだろうと楽観視されまくった時代の最後の姿。 ロックの産業化直前の断末魔的享楽。 ていうか、オルタモントの悲劇以降なわけで、既にロックと理想主義の蜜月は終わっていたのか。 この三…

 Merry Andrew/安藤裕子

個人的に彼女のウィーク・ポイントと思えてしまっていた誰かを彷彿とさせる感じ、はほぼ撤廃。 どんどん歌い方が自然になってきている。 TOKIEの参加曲が少ないのが惜しいが、ふくよかなリズムで統一。 歌詞もどんどん無駄を削ぎ落として赤裸々になってきて…

 女系家族/三隅研次

打算的な人間しか登場しない嫌になるくらいの人間不信映画だが、こういう映画を娯楽として映画の時代の日本人は享受していたのだ、と思うと興味深い。 ラスト、可憐な若尾文子がもたらす一発逆転が爽快!

 カミュなんて知らない/柳町光男

柳町なんて知らない、な私、まず大時代的なタイトル&キャストクレジットに引いた。 して、恥ずかしい映画学生会話の応酬と露骨な長回しに引く。 かなり身構えるが、その緊張感も次第に解かれていく。 ただし、最後まで吉川ひなのと中泉英雄のキャラ造形に個…

 奥さまは魔女/ノーラ・エフロン

相手役がウィル・フェレルじゃなかったら、かなり救いがたいキッツイ一本。 ニコール・キッドマンのぶりっ子演技がキッツイ。 ウィルの、駄目大人っぷりという持ち芸でどうにか。 でも、どっちにしろ灰汁が強い。 これ観るんだったら、ウィルの「俺たちニュ…

 東京ゾンビ/佐藤佐吉

日本のチャーリー・ブラウンこと佐藤佐吉の初監督作・哀川&浅野初共演ということで見たが。 ふざけもすかしもなんだか中途半端に思え、いまひとつ。 もっ一歩弾けてほしい、って感じ。 哀川&浅野好きとしては、長回しの多用とか見所もあったけど。 物語は…

 おとぼけオーギュスタン/アンヌ・フォンテーヌ

昨年リヴァイヴァル上映された時に観ようかと思っていたが。 やっぱりフランス人のコメディの感覚は判り辛い。 変なの、と思うことはあってもクスリとするところは無かった。 そもそもドモリがキャラの主要素だから、フランス語判らない私にはきつい。 1時間…

 The 有頂天ホテル/三谷幸喜

2000年代の三谷作品にちょっとなかったくらい面白い。 復調?充実期突入? これまでの三谷作品の集大成的作品。 ちょっと簡単に語りつくせないので、後で。

 男はつらいよ・寅次郎春の夢

マドンナ香川京子、ゲストハーブ・エデルマン、林寛子。 夢想はチャイナタウン。ロケは紀州? アメリカ人寅さんとでも言うべきビタミン剤の行商マイケル・ジョーダンが京都に行き、そこで吉田義夫・岡本茉莉の劇団に出会う。 そこで迷惑を被る観客に殿山泰司…

 プライドと偏見/ジョー・ライト

ワーキング・タイトルからの新作。 遂にキーラ・ナイトレイもこうしたロマンス映画の主演を一人で張るようになったかと感慨深い。 でもって、本作は徹底して彼女のアイドル映画のようなものだった。 男あさりみたいなお馬鹿な感じの母・妹達に囲まれて、学は…

 男はつらいよ・翔んでる寅次郎

マドンナ桃井かおり、ゲスト布施明、木暮美千代。ロケは北海道。 10周年作ということで、満男の成長に言及される。 夢想は便秘解消薬を発明しようとする基地外医者。 爆発ありのドリフ並ドタバタが展開するが、この便秘薬という出だしから最後まで、本作は下…

 男はつらいよ・噂の寅次郎/山田洋次

マドンナ大原麗子、ゲスト志村喬、室田日出男、泉ピン子。 大滝秀治が旅の僧。夢想は傘地蔵みたいな寅地蔵。ロケは木曽。 寅さん、志村喬から「今昔物語」を借りて行いを改めるも、大原麗子を前にいつもの展開。 墓参り間違いのエピソードは笠智衆がロボット…

 秘密のかけら/アトム・エゴヤン

面白くない映画は撮らないエゴヤンの新作。 エロティックモード全開でも恒例の喪失映画。 彼の映画は毎度喪失(パンフの北小路隆志は過去のトラウマと書いているが、同じことを示しているだろう)をテーマにしており、ミステリー映画というジャンルにあっても…

綴り字のシーズン/スコット・マクギー、デイヴィッド・シーゲル

軽やかなホームドラマを期待する者を突き放すような、シリアスな映画だった。 簡単に言って宗教映画なのである。 リチャード・ギアの信仰が反映されているのかは知らない。 ただ、家庭崩壊というベタなテーマを宗教を軸に描いているので、それが日本人にはち…

 ノー・ディレクション・ホーム/マーティン・スコセッシ

語り尽くせないが、重要な事。 65年頃の記者会見の映像が後半に頻出する。 これが面白く、記者や若者が「ハイウェイ61のジャケ写の意味は?」「歌のメッセージは?」「どうカテゴライズされたい?」とか聞いてきて、ディランは苦笑する。 ジョーン・バエズが…

 ブラザーズ・グリム/テリー・ギリアム

待ってた。「ラスベガス」が7年前って…高校生だったもんなー。 待ってたんなら早く観に行けばいいものの、バタバタしてるうちに公開終了、しかし有楽町シネカノンで私の嫌いな某監督の関わってる某作品が大コケしたらしく、即番組切り替えで復活したので、…

 ウィンブルドン/リチャード・ロンクレイン

ワーキング・タイトルとはいえ、ポール・ベタニーとキルスティン・ダンストという個人的にそそらない俳優陣だったので、スルーしていた。 実際にウィンブルドンのコートで撮影した本格的なテニス映画ながら。 ちょっと話の展開に無理があるか。 キルスティン…

Date Course Pentagon Royal Garden at Shibuya O-East

行って来ました、3時間半のグルーヴ・ヘル。 気持ちよかった、何よりまず。 元々変拍子好きで、最近身体を動かしたい衝動に駆られてた私としては大満足。 パッと聞き、ぐちゃぐちゃなポリリズムの中で身体を動かしている内に、何らかのリズムを身体が選び取…

 男はつらいよ・寅次郎わが道をゆく/山田洋次

マドンナ木の実ナナ、ゲスト武田鉄也、竜雷太。 夢想はUFO、未知との遭遇。ロケは熊本。 冒頭の寅帰宅でおいちゃんが嬉しくて涙するのは珍しい。 タコ社長をおいちゃんがタコと呼ぶのも珍しい。 中村雅俊や米倉斉加年、上條恒彦の時とは異なり、寅さんは武田…

 ロード・オブ・ドッグタウン/キャサリン・ハードウィッグ

昨日の雪辱戦に相応しい、明快な青春映画。 それ以上でも以下でもない。 いつの間にか*1揃った仲間が、楽しいという単純な衝動から一丸となって目標にぶち当たり、そのプロセスで各人の思いにズレが生じ、仲間は幾らかの犠牲や負傷者を出しながらいつしか過…

 ある子供/ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ

「ロゼッタ」も、何故?という感じが相当あった。 ので、パルムドールとか言われても、あの兄弟の新作っちゅうことだから期待しなかった。 そして。 え?みんな、これでいいんですか? 「ある子供」とは主人公カップルの赤ん坊のことかと思いきや、主人公の…

 SAYURI/ロブ・マーシャル

なんとなくこれが新年第一本目に相応しいだろうとの判断で、年末スルーしていた。 特に内容に期待はしなかったし、もちろんアメリカ人がどれだけ日本・芸者の世界を描けるか/描けないか、も、全く興味が無い。 ただただ、チャン・ツィイーの芸者姿とアジア…