この曲もライブ映えする曲。 このアルバム内では唯一具体性を持った、自身の経験を越えた歌詞を持つシリアス極まりない曲。 主題は反戦であり、ラストに具体的に「I HATE VIETNAM WAR」と言ってのける。 しかし、今聴くと少し背伸び感は否めない。 後のベン…
上記の如く、BJCのニヒリズム的な面を象徴する曲。 しかし「笑い顔の昔の家族の写真」という一行を盛り込むことで、ただの厭世的な世界観以上のものが広がる。 BJC時代のベンジーは本当にこういう世界観を広げる一言が上手い。 アルバムタイトルは照井の腕の…
後のベンジーの作風からは窺いにくくなってしまった、少し演歌チックな曲である。 純粋な不良性と、独特のニヒリズムの印象がある初期BJCの後者のイメージ部分を拡張させたような曲であり、その主題は次の「狂った朝日」とも共通しており、この2曲は兄弟のよ…
本アルバム屈指の名曲。 言葉にしたくないが、夢を語ることのロマンチックさと、確信の無い断定の気分をこの曲ほど的確に描いた歌も無いのではないだろうか? 「君」に語る日常の会話は会話であって、その発言内容になんら責任は生じない。 その日常の延長で…
名曲・代表曲揃いのこのアルバムの中でも幾分地味な存在感の曲。 そのイメージは果たして、ヘビーさとはかけ離れた軽快なリズムからか?(ここでもベンジーの素晴らしいアコギのリズムが聞ける) そう考えると曲想としては後の「ライラック」やシャーベット…
照井作曲ナンバー2曲目。セカンドシングルでもある。 Am→Fを基調とした曲進行は緊張感のあるBJC定番の進行となる。 演奏はまるで銭湯の中でやっているような録音だが、非常に練られた演奏であり、本アルバムでも屈指だと思う。 その分、キーボードやワウギタ…
記念すべきデビュー曲。 しかし、デビュー曲・シングルが5拍子の曲、というのも相当な幕開けだ。 後に土屋昌巳とのリズムの実験的なコラボを経て、5拍子というお題目としては「Hell Inn」や「Violet Fizz」に結実するが、その2曲ほど5拍子を使いこなせてはい…
このアルバムでは唯一の重厚なブルースロック。 また、後期までライブレパートリーとして生き残った本アルバムからほぼ唯一の曲。 この曲に限ってはマーク・テイラーのピアノもいい具合のスパイスとなっており、パブロックとしてのBJCというのも夢想出来る。…
この曲のスピード感は半端ない。BPMとしてはもっと速い曲もあるかと思うが、演奏の緊張感とあいまって(特にライブにおいては)BJC最速ナンバーの印象がある。 崩壊ギリギリのところで演奏されるライブヴァージョンは『LIVE!!!』に収録される。 旅立ちの理由…
記念すべき1stの1曲目、歌いだしが「猫が死んだ/僕の大事にしていた仔猫が」という衝撃。 ベンジーの詩作に慣れてしまった今となっては判りにくいが、ここで初めて耳にした人には衝撃以外の何物でもないだろう。 それも捻って、露悪的に出してきた言葉ではな…
Red Guitar and the Truth(SHM-CD)アーティスト: ブランキー・ジェット・シティ出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)発売日: 2008/12/17メディア: CD クリック: 8回この商品を含むブログ (2件) を見る『BANG!』が後に控えていることはいかにも分が悪い。…
ブランキー元メンバーの最新作、浅井健一「スフィンクス・ローズ」は、解散後数年以降久々の素晴らしい作品であった。 レコーディングアプローチが変わった、とか、背後にある金銭の動きとか(申し訳ないがベンジーのここ数年の活動を考えることはそれと切り…
前評判って、ほんと漠然としたものしか耳に入れたらいけないような気がして。 「生々しい恋愛」みたいな、よくある常套句で話題で しかも客入りまくりで、 今まで2回入れなくて3度目の正直な本作、 我が信頼する井口奈巳がどんな路線に挑戦したのか?と思…
*アルバム1. Alicia Keys/As I Amアズ・アイ・アム(初回生産限定盤)アーティスト: アリシア・キーズ,ジョン・メイヤー出版社/メーカー: BMG JAPAN発売日: 2007/11/21メディア: CD クリック: 2回この商品を含むブログ (14件) を見る2. ゆらゆら帝国/空洞で…
フジテレビでCoccoが歌っているのを観る。 「Raining」の歌いだしでなぜか涙が溢れてきた。新作「きらきら」、いいです。 好きです。きらきら(初回限定盤)アーティスト: Cocco出版社/メーカー: Viictor Entertainment,Inc.(V)(M)発売日: 2007/07/25メディア:…
★邦画 1.ストロベリーショートケイクスストロベリーショートケイクス [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2007/04/25メディア: DVD購入: 5人 クリック: 280回この商品を含むブログ (227件) を見る2.やわらかい生活やわらかい生活 ス…
☆アルバム1.Orphans/Tom Waitsオーファンズアーティスト: トム・ウェイツ出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル発売日: 2006/11/22メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (13件) を見る2.Puppet/Brandon Rossパ…
クアトロはいつものO-Eastより狭くてステージに近い。 対バンが二つということで、略式バージョン。60分。 そうアナウンスされた瞬間に、7月のO-Eastに行くことを決めた。 面影ラッキーホール。 以前から「音楽ぎらい」は聴いていたものの、一体どんな風貌…
なんちゅうーか、異様なまでの気迫が全編のテンションを一切下げずに駆け抜け、大いなる無駄が無駄というポップアートにきちんと昇華されているようで、それでも馬鹿馬鹿しさに徹底し、締めるとこは締めたかった後半の展開がやや重苦しいものの、原作を読ん…
決まりました、この夏のバウス爆音上映。 http://boid.pobox.ne.jp/contents/surf_rock_01.htm 「ステップ・イントゥ・リキッド」前回爆音で観たとき死ぬかと思うくらい最高でした。 ニール・ヤング2作も祈願のためにも絶対行こうと思う。
更新死亡中。 とりあえず、もう公開終わりつつあるが、「ニュー・ワールド」は相当素晴らしいです。 見たほうがいいと思います。
都市伝説的な、謎解き系のドキュメンタリーかと思ったが違った。 まっとうで、とても興味深く、面白い、映画であった。 異形のメリーさんが背負っていたものは歴史という切り口で語れる。 というよりも、彼女を媒介に歴史を語りたくなる。 しかしそれ以上に…
「Lost Child.」で彼女が流した涙は観客への感謝でも歌詞に過剰な感情移入をしてでもないと思う。 それは震えのようなものだったと思う。 あの歌詞がそうさせたのではなく、あの言葉の並びが会場を動揺させていた。 歌っている本人のみならず、あの言葉達は…
こういった文科系学園物邦画は近年多々作られているので、どうしても比較をしてしまうものだが。 「かもめ食堂」を見たときに感じたのと同様の停滞感、いまひとつ弾けきれないもったいない印象を受けた。 タイトルからして恋愛が絡むのは映画のテーマの一つ…
マドンナ秋吉久美子、ゲスト五月みどり、松村達雄。 冒頭夢は寅の過去、家出の話。 子供が寅を訪ねてくる、というのはそうきたか、という感じ。 で、子連れで旅をする寅さん、というのも今までなかった。 というわけで、恋愛より、この人情話のウェイトが大…
今一番のエンターテイメント映画。 本作の贅沢さ、楽しませようとする心意気を前にすると、如何に多くの映画が小さく見えることか。 アメリカエンタメ特有の胃もたれはあるものの、役者たちの芸達者振りが有無を言わせない。 ブロードウェイキャストの主演二…
多大なる映像の消費・浪費。 ここまでくると畏敬の念を持つ、偉大な無駄。 可愛い女子を眺めるための映像として、私には機能した。 特に主演ともいえる西門えりかは今後要チェック。
ポスト・ソフィア・コッポラとか言われているようだが、ソフィアよりミランダの方が語り口が流暢。 私はソフィアの映画を観る度に「写真家が撮った映画」って印象なので。 対人関係に不器用すぎる人間達の群像劇ということでいうと、トッド・ソロンズの「ハ…
寅さんmeetsミフネ! マドンナ竹下景子2回目、ゲスト三船敏郎、淡路恵子、赤塚真人。 イッセー尾形やすめけいや笹野高史はポンシュウ同様準レギュラー化。 冒頭は夢ではなく、江戸川の桜咲き乱れる風景。 三船の大根っぷりは山田洋次演出でかなり露わとなる…
マドンナ志穂美悦子、ゲスト長渕剛、有森也実、イッセー尾形、すまけい。 冒頭夢は青い鳥。それがテーマとなっており、寅は志穂の幸せを願う。 といういつものパターンにおおよそ「男はつらいよ」的でない長淵の登場で、なんだか違和感。 旅役者の娘というこ…