嫌われ松子の一生/中島哲也


なんちゅうーか、異様なまでの気迫が全編のテンションを一切下げずに駆け抜け、大いなる無駄が無駄というポップアートにきちんと昇華されているようで、それでも馬鹿馬鹿しさに徹底し、締めるとこは締めたかった後半の展開がやや重苦しいものの、原作を読んでいる者も納得させ、読んでない者を衝撃でねじ伏せる、誰がなんと言おうと問題作である。
中谷美紀はよく気が狂わなかった、と思う。
中谷と柴崎コウを共演させる心意気に一票。