ある子供/ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ


ロゼッタ」も、何故?という感じが相当あった。
ので、パルムドールとか言われても、あの兄弟の新作っちゅうことだから期待しなかった。
そして。
え?みんな、これでいいんですか?
「ある子供」とは主人公カップルの赤ん坊のことかと思いきや、主人公の青年の、所謂アダルト・チルドレン性のことを示しているように思える展開だが。
この青年の描き方は置いておいて。
監督は女性をどのように捉えてるのだろう、相当な疑問だぞ。。。
監督二方がアダルト・チルドレンなんだね、と思えば納得の、男子のご都合主義的展開。
なんで、この娘はこの主人公から離れないの??
全然判らない。
なんじゃこりゃ。。。と、終映直後呟きました、そんな幕切れ。
最後の希望は愛だ、とかなの?この終わり方は。
全然感じ入らない。
そもそも、社会を斬る、みたいな姿勢が情けないよな、とか言って。
「一瞬の夢」を終始思い出してはため息。
あちらは社会状況的不遇等が、人物や物語を魅せるための背景としてあった。
こちらは背景であるべきそれが前に出て来過ぎ、大切なことが疎か、もしくは見え難くなっている。そんな感じ。
まー、私の寛容さが足りないということにしておきましょう。


それにしても、久々に揺れ揺れ手持ちカメラのヨーロッパ映画を観たけど、しっかり撮られている映画とは違う何らかの映画的な必然性がないと、「もう、ちゃんと撮れよー」と思ってしまう自分がいる。